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映画「ふたつの部屋、ふたりの暮らし」の感想:当たり前と思っていた日常が消えたらどうしますか?

映画紹介

南フランスのモンペリエのアパルトマンの最上階で、向かい合う部屋に暮らす高齢のレズビアンカップルのニナとマドレーヌ。ふたりは部屋を売ってローマに移住することを考えていた。でも、マドレーヌは子供たちに真実を伝えることができず、突然脳卒中で倒れてしまう——

高齢レズビアンカップルという設定が挑戦的ですね。また、スリリングな展開を交えてふたりが愛を貫き通す姿を描いていますが、感傷的ではなく、不自由な体のマドレーヌと、周囲の目を気にするニナの葛藤にフォーカスした視点にも”逃げ”はありません。

避けることができない介護や病気、孤独という「壁」を見せつつ、純粋な愛のドラマです。

それと同時に、ふたりがローマに移住して解放されるかと思いきや、周囲の無理解を象徴するような部屋のドアと開閉音とか元に戻ってしまう展開に、同性愛が進んでいるというイメージがあったフランスでも、現実はこうなのか・・・と思い知ることになる作品でした。

 

音楽に合わせて踊る二人のダンスシーンが、何とも言えません。その一方で、冒頭の少女ふたりの映像にどのような意味があるのか、よく理解できませんでした。

映画「ふたつの部屋、ふたりの暮らし」


 
 

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